相互アドミタンスを考慮した簡易減結合回路の評価

  ・研究背景

 次世代移動通信システム実現に向け、データ伝送速度を高速化するための開発が本格化しています。データ伝送速度の高速化のための1つの方法として、基地局の受信アンテナにアクティブアンテナを用いることによる受信アンテナの高感度化が検討されています。アクティブアンテナとは、アンテナとアンプなどのアクティブ素子を一体化したもので、受信アンテナ高感度化によるS/Nの向上が期待でき、一つの基地局でカバーできるゾーン長の拡大や、通信品質の改善が期待できます。しかし、基地局では相互結合の影響により、基地局からの送信信号が受信アンテナに漏れ込んでしまい。その中に端末から届く微弱な信号が埋もれてしまい。端末からの信号の復号が困難となっています。このことから、送受信アンテナ間の高アイソレーションを実現するアンテナが必要となっています。

    



  ・提案法

 相互結合を抑制し、高アイソレーションを実現する簡易な構造の減結合回路の研究を行っています。これまでの検討では最も強い結合である隣接素子間の結合を低減する回路について相互アドミタンスに注目した回路構成法を示し、試作、実験により提案した回路の評価を行いました。回路の構成には低損失で実現可能なマイクロストリップラインを用いました。

   



  ・実験結果

 実験結果から、提案した簡易減結合回路を用いることでアンテナの帯域に影響を与えることなく、隣接素子間の結合を低減できることを確認しました。減結合回路の接続後の指向性は接続前の指向性と良く一致していることも確認できます。以上のことから、提案減結合回路が帯域と指向性に大きな影響を与えないことが分かり、本提案法の有効性を確認することができました。